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高岡英夫先生,ゆる体操
アーユル チェアの開発のきっかけとなった平山氏より、アーユル チェアについてコメントを頂きました。

日本人にとって始めて「家具」になり得た椅子

 

戦後60年という短期間で、生活様式がこれほど激変した国は日本の他には無い、との指摘がありますが、かつてない繁栄を手に入れた反面、失われたものも少なくないでしょう。我々カラダの専門家がこの変化を考えるとき、失われてしまったものの第一は、畳などの生活で培われていた『座の意識』だろうと思います。

ここで言う「座の意識」とは、「座骨を意識する」事にほかなりません。古来、日本人はあぐらや正座することで、座骨が意識でき、そこから、カラダの動かし方だけでなく、実は精神や考え方にまでも影響を及ぼしていました。

生活様式が、畳から西洋式の椅子へと変化した訳ですが、椅子は西洋の家具です。日本にも椅子様の道具はありましたが、「腰掛け」と呼び、使い方はまさに「腰掛け」程度で、長時間座って過ごすための家具ではありませんでした。何故、我々の祖先はこの腰掛けを家具として積極的に生活へ取り入れなかったのでしょうか。私は、日本人の骨格やカラダの使い方に合わなかったからではないか。つまり、腰掛けでは安定した「座の意識」が感じ取れないため、日本人の日常使用には不向きだったからではないかと思っています。

西洋人と日本人の骨格の違いのひとつに、座骨の意識があります。立った姿勢で自然なポジションをとったとしますと、西洋人に比べ日本人の骨盤はどちらかというと「寝ている」と表現できてしまいます。腰が引けお尻が下がっているイメージです。ですから、西洋人のための家具である椅子をそのまま持ち込んでも、座骨がきちんと座面に接することがなく「座の意識」をうまく感じられず、だらしなく見える不安定な座り方になってしまいます。

それに比べ、西洋人は普段から骨盤が立っている、リフトアップしている状態が保持できています。そのため、椅子に座っても骨盤が寝てしまう事がありませんので、座骨が座面に接しやすく安定した座りが可能になる訳です。誤解のないように申し上げておきますが、これは人種的な優劣の問題でなく、単に骨格が違う、という事実を述べているだけです。

このような西洋人と日本人の骨格差を考慮せずに、大量生産された椅子の生活を続けた結果、不調を訴える人々は増えこそすれ減ってはいないのが実情でしょう。特に子供たちの姿勢の悪さは、ある種社会問題といっても過言ではないでしょう。これは、日本人の椅子の生活では「座の意識」を得るのが難しいため、カラダ全体が不安定になり、過剰な緊張が生まれ問題が引き起こされているからだと思います。

日本人の骨格を考慮した結果生まれた左右2つの座面は、この「座の意識」=「座骨を意識する」ことができますので、本来のあるべき姿、正しい姿勢に自然となります。その意味では、アーユルチェアは日本人にとって始めて「家具」になり得た椅子だ、といえます。

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